本校3年生は19名の小集団で,その多くは保育園,小学校,中学校の15年間を通じて同じ仲間で過ごしている。その関係は,まるで家族のように安心感をもって生活できる一方,学習場面においては,「多様な考えに触れ合う機会が乏しい」「初対面の人とのコミュニケーション機会が乏しい」といった小規模校ならではの課題を抱えている。
11月,普通教室3クラスに最先端ICT機器であろうMAX HUBの導入を機会に,それら小規模校の課題解決策として,本校国語科教諭が大学時代の同期で同じく小規模校である生坂中学校に勤務する国語科教諭と連絡を取り合い,リモートによる遠隔授業を試みた。
小単元「君待つと~万葉・古今・新古今~(光村図書3年)」で,それぞれの学級で学習した和歌の解釈(情景、心情、技法、時代背景)を発表し合い,日々交流する仲間以外の読み方や考え方に触れる機会をもとうとする計画だ。
交流学習スタートはオリエンテーションとして,個々の自己紹介と互いの学校・学級の特徴を質問形式で交流するとともに,学習課題や学習計画を確認し合った。本校生徒が「学校にMAX HUBは何台あるか?」とマウントをとろうとした質問に対し,「4台!!」。思いがけない逆マウントの返答に,「生坂村…恐るべし…」と全員が固唾を飲んだ(笑)。
